こんにちは、足をお運びいただきありがとうございます！この投稿で４回目となったアメリカ南西部のロードトリップシリーズ。今回もアメリカといえば！といった名所に向かっていきますよ〜。
アンテロープキャニオンとザイオン国立公園で鮮烈な自然の美術を味わった後に僕たちが訪れたのは、Hoodoosと呼ばれる浸食の影響で溶けかけたロウソクのような奇妙な形をした岩柱の群衆が見られるブライスキャニオン国立公園です。今日はここで半日過ごし、見晴らしのいいドライブが楽しめるルート12を抜けて北のTorreyの町に向かっていきます。
Panguitchの宿泊地を夜明け前に出発して、30分ほどのドライブでブライスキャニオン国立公園に到着。前日に調べておいた日の出スポットのBryce Pointへ進みます。
Bryce Point
ブライスキャニオン国立公園のMain Amphitheater Regionの南に位置するBryce Pointはいくつかある展望台の中でも特に日の出が綺麗に見られるスポットとして紹介されていました。朝7時に到着した時にはまだ薄暗く、暁闇にうっすらと浮かび上がるブライスキャニオンの岩柱の姿がミステリアスでした。展望台にはすでに数人の観光客が待機していて、日の出が訪れるのはまだかまだかと心待ちにしている様子でした。僕も三脚にカメラをセットしてタイムラプスの撮影を開始。目下の岩柱の群衆を見つめていると、まるでRPGゲーム終盤の魔王の谷のような雰囲気だなと思いました。7時半を少しまわった頃に太陽の眩しい光が地平線の彼方から滲み出し、岩柱の先端部分から橙色に染め始めました。
最初の光がブライスキャニオンに色をつけ始めて間もなく周囲の景色が一変。ハッと息を呑むような鮮やかな色彩が視界に拡がりました。トゲトゲとした岩柱の群衆は遥か遠くの山の方まで広がり、その一つ一つが生命を宿しているかのように力強くそびえている様子がはっきりと眺められます。気が遠くなるような年月を経て浸食されてきた岩が自然の成り行きに身を委ねながらその形を変えてきたブライスキャニオンのHoodoosにはそれぞれ表情があり、僕の想像を圧倒しました。
太陽は完全に昇り、ブライスキャニオンに新しい一日の到来を告げます。
素晴らしい日の出に祝福を受けた後は観光案内所に行き、次の行動の計画を立てることにしました。案内所の優しいおばさんにオススメされたのがQueens Garden TrailとNavajo Trailの二つのハイキングコース。この二つのコースは一括して２〜３時間ほどのループに出来、難易度もそれほど高くは無いらしく、ブライスキャニオンの美しいHoodoosの間近まで寄れる定番のハイキングコースとの事でした。
早速ハイキングコースのスタート地点のSunrise Point駐車場まで向かいました。
Queens Garden Trail
Sunrise Pointの駐車場に着くと、あいにく空には雲がたちこめており先ほどまでの晴天は何処かに消えてしまいました。駐車場近くのBryce Canyon Lodgeのフロントでサービスのコーヒーをもらい、気を取り直してハイキングコースの入り口へ向かいます。カメラのホワイトバランスは「曇り」に設定して変化した自然光の温度に調整します。
Sunrise Pointから始まるQueens Garden Trailはブライスキャニオンの盆地まで降りて行くコースで、ほとんどが下り道になっています。約３キロメートルほどの道のりはHoodoosの根元を迂回したり、岩柱をくり抜いて作られたアーチのトンネルを抜けたり、なんともシュールな景色が楽しめるものとなっています。まるで岩柱の迷宮に迷い込んだかのようなこのコースでは一つ一つユニークな表情を持ったHoodoosが僕たちを迎えてくれました。
途中でルートがTwo BridgesとWallstreetとPeekaboo Loop Trailの三方向に分岐するポイントがありますが、ここは真ん中のWallstreetの道を直進してNavajo Trailのコースに入っていきましょう。ここから少しづつ登り道になっていきます。
Navajo Trail and Wallstreet
分岐点からコースはNavajo Trailに切り替わります。Sunset Pointの展望台まで上がって行くルートですが、途中で巨大な岩壁の間を通り抜けるWallstreetというブライスキャニオン随一の見所ポイントに差し掛かります。この場所のダイナミックさが半端ないです。まるでインディアナジョーンズの世界に入り込んだかのように岩壁の間に作られた石段を登って行くと、谷の向こうにSunset Pointへ上がって行く坂道が見えてきます。
Wallstreetを抜けて坂道を登って行くと、途中でアーチ状のトンネルがあります。この辺りで後ろを振り返ったときの景色がまたとても美しいのです。天に向かって広げられた手のひらのように見えるHoodoosの岩柱は、まるで巨人の手の中から抜け出てきたかのような錯覚を起こさせます。ブライスキャニオンの全景が最も見やすい場所が最後のSunset Pointへ続く短い道のりにあります。カメラを広角のレンズに切り替えて絶景を写真に収めましょう！
Sunset Pointの展望台から出発地点のSunrise Pointまでは0.8kmほどのゆるゆるとした道のりですが、ここであえてもう1.2kmのハイキングをプラスしてInspiration Pointまで行くと、更に見晴らしのいい絶景の報酬があなたを待っています。
Sunset PointからInspiration Pointまで続く道は左手にブライスキャニオンの盆地を見ながら南側に進むものなので、先ほどまで歩いてきた公園の北側のHoodoosとはまた違った景色が楽しめます。
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ブライスキャニオン国立公園を昼頃に出発。ルート12を東に向かいユタ州では５つ目、そして最後の国立公園となるキャピトルリーフ国立公園のあるTorreyの町を目指して行きます。
Scenic Byway 12
ブライスキャニオンからキャピトルリーフまでを接続するルート12はGrand Staircase-Escalante National Monumentというこれまた見晴らしが最高の公園を通り抜けて行く道路なので、２時間半の長いドライブですが全く飽きることなく楽しめます。
途中、なんか山の上に上がってきたな〜と車窓を見るとなんと両側とも切り立った崖まで上がって来てました。両側とも岩。岩。そして岩。恐竜の化石とか採掘されそうなスケールの大きな壮観にビックリ！さすがGrand Staircase（巨大な階段）といわれる事はあるだだっ広さでした。
ドライブの後半、Boulderという小さな町にはお洒落なカフェがあり、手作りのポストカードや地元のミュージシャンのCDや作家の書いた本などが丁寧に並べられていました。砂漠を吹き抜ける夕暮れ時の涼しい風が心地よく、ここでしばらく休憩しました。カフェの壁には昔使われていたであろうガソリンスタンドのポンプがあり、写真を撮っているといつの間にか隣にいたおばあさんが「あのポンプも昔使われてた頃があったのよ」と懐かしげに昔話をシェアしてくれました。
悠然とした時間が静かに流れていく砂漠の真ん中の小さな町で、アメリカという広い国の中心まで来ている実感が湧いて来ました。
目的地のTorreyには日の出ているうちに到着。翌日はキャピトルリーフ国立公園に入り、ソルトレイクシティに戻りそこからイエローストーン国立公園の方に向かいます。
ご拝読ありがとうございました。
次回も乞うご期待。
《つづく》
PART 3 :: ロウアーアンテロープキャニオンとザイオン国立公園!
PART 5 :: キャピトルリーフ国立公園とボンヴィル塩湖!
★英語ですが参考になる情報★